2017.04.23
京の春の精進料理
京都の東山にある、知恩院。
平安時代に当たる1133年生まれの法然上人ゆかりのお寺です。その法要が毎年4月のこの時期に、1週間に渡って行われます。何と江戸時代から500年以上も脈々と続く、今風に言うなら、お寺の一大イベントなのです。
法然上人の法要会には日本全国から数百名ものお坊さんが参列されます。皆様それぞれに第一礼装のお袈裟を召されますが、それは絢爛豪華で、まるで小倉百人一首の世界です。ここにも京都の伝統工芸でもある織物の技を垣間見た気持ちになります。
昔の京都のお洒落さんは、この法要会にやってきて、多くのお坊さんたちの綺麗なお袈裟の柄を見ては、「次はあんな柄の帯や着物を作ろう」と思ったとか。お寺の法要は、今のファッションショーのような役割もあったのですね。
京都の人々から「知恩院さん」と親しみを込めて呼ばれるこのお寺で、精進料理を頂きました。
ひとつひとつに心を込め、手をかけられたお料理に心が洗われるような気持ちでおいしく頂きました。
精進料理でも、日本酒やビールも供されますが、昼間なので、ほんの一口頂きました 笑
知恩院さんでは、仏前結婚式も執り行われています。